福岡かさこ塾フェスタ 出展者インタビュー NO.59
肩書:
個人とお店を繋ぐイベント企画屋&屋久島旅のナビゲーター
名前:
宮本さくら
インタビュー:
福岡市のカフェやレンタルスペースを利用して、様々なイベント企画・運営をしている宮本さん。
小さなイベントから始めた企画が、現在では出展者が20人を超えるマルシェに成長している。
屋久島出身、福岡市在住。
屋久島の大自然の中で育った宮本さんだが、小中学校時代は同級生が8人という少人数。女の子は二人しかおらず、もっと人のいっぱい人のいる所に行きたいと思っていたという。高校に上がると屋久島全体から学生が集まり、100人ほどの同級生ができた。とはいえ、特に目立った感じもなく地味だったという宮本さん。
高校を卒業後、介護福祉士の資格を取るべく福岡の専門学校へ。卒業後勤務した特別養護老人ホームでは、行事とレクリエーション係を担当することになった。特に行事に並々ならぬ力を注いでいたというこの施設で勤務した経験は、今でもとても役立っているという。
特に宮本さんは、行事の内容そのものを考えるというよりも、全体の運営を考え、イベント企画、プログラム作成、人や道具の配置などを工夫することが得意だったため、当日も担当者として全体を見渡してとりまとめていくことが多かったという。
様々な状態の利用者さんのいる場所での大きな行事には、予想しない出来事も起きたりすることもあり、常に全体を注意深く見まわして、問題をその場で解決していく力も求められた。もちろん、日々の介護業務に加えて、四季折々の行事や様々なレクリエーションも担当していたこともあり、非常にハードな仕事だったというが、大変楽しくやりがいを感じていたとか。何より、
「せっかくやるなら、みんなに喜んで貰いたい。」
そう思う気持ちで手を抜くことなく、みんなが喜べるような工夫をいつも考えていたそう。
とても充実した毎日だったが、老人ホームにいる利用者さんの中には自宅に帰りたいと言う希望を言う人も多く、介護福祉士として、在宅サービスの仕事も携わってみたいと訪問介護の仕事へ移動した。
ところが、訪問介護サービスで考えるプランは、そのほとんどが決められたものばかり。実際に仕事でご自宅を訪問しても、まるでこれではお手伝いさんと変わらないのでは、、と思うくらい、家事や入浴をお手伝いする仕事ばかり。もっと自分で様々な企画をしたり、その人が喜んでもらえることをしたい。
訪問介護の仕事に疑問を持ち始めた頃、ご主人と知り合い結婚、退職した。
その後お子さんを出産、1才になって介護以外の仕事をやってみたいと、託児所のあるヤクルトの販売パートをすることに。しかし販売というものをしたこともなく、あまり馴染めなかったという。その販売方法もある程度定められたものがあり、決められたままに売っていてもなかなか販売実績の上がらない状態が続いたとか。
そのうち、宮本さんは自分でもっとこうしたら、お客さんが買いやすいのでは?と思い、本来7本パックか単品しか無かったものを、詰め合わせの数を減らして買いやすい3本パックにしてみたところ、お客さんが買ってくれるようになったとか。
自分で創意工夫することの楽しさを見出したようだった。
その後、介護職への誘いを受けて、新規オープンしたデイサービスセンターでパートとして働くことに。
そこで気の合う同僚と夏祭りや運動会、クリスマス会など様々な行事を企画・運営を買って出た。会社や常勤職員からは、なかなか協力を得られなかったが、その企画力と全体のことを考え、皆が楽しめる行事は、大成功だったという。
そんな宮本さんだが、約1年前から自宅を開放し、人が集まる場所を作りたいと、
友人を呼んで、小さなマルシェや、自由に自分の好きなことを見せたり、食事をしたりする会を開催。そのうち、様々な技術を持つ人や、レンタルスペースを探している人など数名が集まったこともあり、自宅開催よりも場所を借りて何かイベント的にしたほうが、集客できるのでは?と感じた宮本さん。幾度か小さな会を開催しつつ、ちょうど地域交流スペースとして地域を活性化したいと考えていたオーナーさんから店と共同でのマルシェ主催の依頼を受け、月1回のマルシェを定期開催する事になった。
「人と人とをつなぐのが、すごく楽しくて好きみたいです」
その言葉通り、マルシェで一緒に出展した人たち同士が仲良くなったり、互いのセッションを受けてお客さんはもちろん出展者さんたちも楽しむ様子を見ると、とても嬉しくなるとか。この「長尾miniマルシェ」は4回目で出展者は20人を超え、5回目で来場者100人を超える程に成長した。
イベントには単に企画だけではなく、集客のためのパンフレット作製やSNSなどを利用した宣伝なども必要だ。そうしたことも率先して行い、出展者さんへ丁寧な声掛けと配慮をしており、出展者さんたちからの信頼も厚い。定期開催にしたことや、会を重ねるたびに、
当日出た意見や改善点を次の会にはすぐ活かしている点で、出展者だけではなくお客さんのニーズに即対応する柔軟さとアイディアの良さが宮本さんの魅力でもある。
マルシェ以外にも、講座の企画運営、単独イベントの主催など
「一人ではなかなか一歩踏み出せない、上手く行かない」
という、好きを仕事にしたい人のお手伝いもしている。
今回のフェスタでは、企画運営の相談ブースとして、そうしたイベントを開催してみたい人や、人が集まるスペースを作りたいと実際に場所は作ってみたものの、使ってくれる人がいないなど、イベントをしたい人と場所を提供したい人の双方の相談に応じる予定。
こんなことをしたいけれど、まずはどんなことからしたらいいのか、と言った漠然としたモノはもちろん、やりたい企画に対し、どこか良い場所はありますか?など、あなたのやりたい!を宮本さんが応援、アドバイスに加えて、よい場所や人がいれば紹介してもくれるとか。
併せて宮本さんの地元屋久島への旅の相談もできるそうだ。
夏休みの企画などぜひ相談すると良いかも!
こんなことができたらいいのに。
そう思って過ごしている人はたくさんいると思うが、たいていの場合1人ではなかなか集客できなかったり、場所が借りれなかったりと、せっかくの技術や人材、場所も埋もれていってしまい、ひいてはその「やりたい」気持ちさえも失ってしまうこともある。
宮本さんの優しく気さくな人柄は、どんなことでも気軽に相談しやすいため、自信のない人でも安心して相談できる。
ぜひこの機会に、私のこの「やりたい」。どうにかできるでしょうか?と宮本さんのブースを訪ねてみてはどうでしょう?あなたの「やりたい」が実現できるかもしれませんよ!
ブログ:
小さなお店のイベント企画屋【さくらの木】