福岡かさこ塾フェスタ 出展者インタビュー NO.7
肩書:
編集者、ライター、 上級終活カウンセラー
名前:
櫻木よしこ
インタビュー
小さい頃からとにかく海外へ出たいと強く思っていた櫻木さんは、現在鹿児島市在住。
早く海外へ行きたいという理由から4年生大学ではなく短大へ、それも海外研修に行ける短大をということで鹿児島純心女子短期大学英語科へ進学。
卒業後、一旦子供英会話教室の講師として働くも、海外へ行きたい気持ちを抑えきれず、
ワーキングホリデーメーカーとして、短大時代の研修先だったシドニーへ。
現地では旅行会社でのアルバイトを希望したが空きがなく、たまたま募集のあった観光新聞社でアルバイトとして職を得た。
この時の仕事は郵便局や銀行、営業補助などの「パシリ」だったというが、行動力もあり英語も話せた櫻木さんはそこで「パシリ」から編集者へ抜擢された。
そして、ワーキングホリデービザから、会社がスポンサーになりビジネスビザに切り替え、別の出版社も含め編集者として約5年間をシドニーで過ごした。
主に現地観光新聞「Japan Press」、「オーストラリア留学事典」(アルク刊)、「地球の歩き方・暮らし方 オーストラリア編」(ダイヤモンド社刊)等の取材、編集、ライティングなどよく知られている媒体に多数携わる。
こうして子どもの頃から行きたかった海外。まさに夢が叶い、仕事にも恵まれたがビジネスビザではなく永住権に切り替える時期に来て、ふと考えてしまったという。
永住権を取ってシドニーで働けば日本にそうそう帰ることも難しいかもしれない。そう考えた時「日本でもう一度、仕事をしてみたい」と思い、完全帰国。
日本へ帰国した櫻木さんは、まず東京へ。
シドニー時代にやりとりのあった会社から引き続き依頼を受ける形で、フリーランスの編集者として留学・海外旅行関係の出版物に携わり、そこでそのまま就職する話が持ち上がる。
その会社に就職を決めた櫻木さんだったが、荷物を取りに鹿児島へ帰郷した際、鹿児島の海を何となしに眺めながら「やはり東京じゃない、鹿児島に戻ろう」という心の声を感じ、活動拠点を鹿児島へ移すことを一瞬で決意したのだとか。
ここでも櫻木さんの決断後の行動は早い。何事も思ったらすぐ行動なのだ。
東京で残務処理をしながら、鹿児島での就職先を探し、シドニー時代にエッセイを寄稿していた地方誌を発行する鹿児島の出版社へ募集がないか連絡し、タイミングよく就職。
その手腕が認められ、副編集長となった。
雑誌の売り上げアップを命題に、副編集長として雑誌の企画、デザインチェック、校正、進行などトータルで管理し、売上は右肩上がりに。雑誌の売り上げが安定して90%を越えていた頃、自分の中がもうすっからかんになってしまったという。
仕事は楽しい。けれども、アウトプットしつくした感は否めず、このままではダメだと出版社を辞めることを決意。ちょうど同時期に編集長に就く話をもらったがあっさり断り、そのまま退職。
出版社に勤めれば誰でも憧れるのが「編集長」という肩書きかもしれないが、櫻木さんはまったくそこに執着しなかった。副編集長でありながら、編集長と同等の仕事をしたという充足感があったからなのだろうと本人は語る。
そして、再び、フリーランス編集者・ライターとして東京の出版社からの仕事を受注し、海外取材などをこなす生活が始まった。そんななか、ひょんなことから通夜・葬儀で使用する会葬礼状の校正の短期アルバイトをすることに。
“会葬礼状”とは参列して下さった方に対する遺族からのお礼状だが、来る日も来る日も校正をしているうちに、「これは生きているうちに自分の想いをしたためて、家族や来てくださった方たちへ残したがほうが、残された家族や知人に対してのお礼にもまた励みにもなるのではないか」と思ったという。
そのことがヒントとなり櫻木さんが発案したのが、生前に書き残す“こころの置き手紙”という会葬礼状だ。これなら自分がインタビューしても書けるし、またご本人が書いたものも校正できるという櫻木さんの本業としての強味も活かせる。
それを発案したのがきっかけで、終活カウンセラーという仕事があることを知り、自分自身のためにもと勉強、2014年以降、終活カウンセラー初級・上級およびエンディングノートの書き方講師(いずれも一般社団法人終活カウンセラー協会認定)の資格取得。現在、個人・グループを対象にエンディングノート講座も開講している。
こうして仕事も人間関係にも恵まれ、自分の感じたことに率直に生きてきた櫻木さん。
すべてが順風満帆のように見える彼女だが、自身ではいつも釈然としない想いを抱え、「悶々」としてきた長い年月があるという。
また、ここ数年の間は人間関係でも大きく悩み、体調も崩し、出口が見えない状況だったようだ。
今回のフェスタでは、まさにその「悶々からの脱却! リスタートのきっかけとそれから」と題して、同じく塾生でインタビュアー・ライターの鯰美紀さんに、当日公開インタビューを受けつつ、いったいその悶々は何だったのか、またどうやってそこから脱却できたのかを具体的に語ることになっている。
46歳でリスタートのきっかけをつかみ、ようやくその悶々から脱却できたという櫻木さん。
経歴と編集者としての実績を見ると、女を捨てた?バリバリのキャリアウーマン、厳しくてコワイのでは?と思う人も多いかもしれない。
でもリアルな櫻木よしこという人は、自分に素直でまっすぐな気持ちを持った、実はお茶目な女性だ。人間関係にずっと恵まれてきたのは、彼女のそんな真っ直ぐさの中にある、かわいらしさと、必要なことを明確にしてくれる優しさあってのことではないだろうか。
プライベートでは40歳を過ぎてまったく予定していなかったという結婚をした。
この結婚に関しては、人生で最もその結論を出すのに躊躇したというが、今では結婚してやっぱりよかったと語る。
思わず「ご飯も作るのですか?」と聞いてしまったが、「時間をかけずに作れる料理」をモットーにしているという点では、やはり「できる女」という印象だ。
昨年からはセフルマガジン関連の仕事にも取りかかり、今年からはデザイナーと組んでセルフマガジンプロデュースにも着手しはじめた櫻木さん。
今回のフェスタでは「セルフマガジン制作アドバイス」で出展し、マガジンをこれから作りたい人や、すでに作ったマガジンのダメ出し希望者を対象に1人20分ずつで実施予定。
櫻木さんは、なんと5回目の出展となるかさこ塾フェスタ。このセルフマガジンのアドバイスは毎回事前予約で埋まってしまうそうなので、希望する方は櫻木さんのブログでの告知も要チェックですよ。
ぜひお見逃しなく!!